命 と タイムリミット

 昨日、同じ職場の人から、大野の保健所に一匹の猫が保護されていると聞いた。その人のご主人が、以前そこに勤めていた為、その関係で聞いたのだという。冷たい話だが、普通の捨て猫の話なら、「またか、酷い話だ」で終わっていたかもしれない。けれどその猫は、純血かは分からないがロシアンブルーっぽい事、猫好きのお宅にわざと捨てられた可能性が高いこと、今まで飼い主からの問い合わせが無い事、そして処分の期限が金曜に迫っている事等、気になる事が多かった。何より、キチンと避妊手術が済んでいるらしい。
 何故そんな猫を捨てるのか?もし純血なら尚更…。はじめは、可哀想だから関わらないで置こうと思った。しかし、ふと思った。「もしロシアンブルーなら誰か貰い手が見つかるかもしれない」。それに、二件ほど猫を飼えそうな友人を知っていた。
 あの子の家なら飼ってくれるだろう、最近猫を飼いたいと言っていたし…。そんな明るい希望が湧いてきたので、昼休みに同僚とその猫を見に行った。保健所の担当の人に連れられて入る、初めての場所。それは、処分を待つ動物がじっとその時を待つ場所。大野ではそれほどキャパシティが無いので、今保護されているのはその猫一匹だけだった。
 その猫は、薄暗いので良く分からないが、色、足の形、尾の太さから、確かにロシアンブルーに似ている。多少その血は入っているのかもしれない。人が恋しいのかずっと鳴いている。そばにいくと、とてもかわいい顔をした、小ぶりな若い猫。獣医さんの診断によると、一歳より少し若いくらいかもしれないとの事。人なつっこく、友人に見せる為写真を取ろうとケージに近寄ると、体をこすりつけてくる。ほぼ確実に飼い猫だ…。
 その人懐っこさに、涙が出そうになった。何故この子が捨てられたのか?保健所の方でも、元飼い猫だった可能性を考慮して飼い主が名乗り出ないかと、少し保護期間を延ばしたらしい。でもそれも今週一杯が限度。知人に当ってみる旨を伝え、保健所を出た。
 しかし、現実は厳しかった。保健所にいる猫、しかも大人に近い猫を引き取ってくれというのは甘かった。あの子を見れば考えは変わるかもしれない。でも、そこまで頼む事は出来なかった。飼う方からすれば当然だろう。この先十数年一緒にいる家族。家に迷い込んできたのならまだしも、保健所にいる子を…とはいかないだろう。何より私自身が家では猫を飼えないし、しかもイーグがいないとして、例えば保健所に保護された犬を知人の勧めで引き取る事ができるか?答えは限りなくNoに近い。
 自分の無力さに腹が立った。あの猫の為に出来る事は無いのか考えた。先輩に言われた。「世の中の全部の動物を救おうったって、それはあなた一人では無理」。正論だ。分かってはいる。彼に言われた。「中途半端に関わってしまったね」。その通り。中途半端だ。
 昨夜も眠れなかった。あと一件だけ、古い友人をあたろうと思う。タイムリミットは、あと二日…。
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by nag_headporter | 2005-02-03 07:42 | その他
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